強めのA#をちょうだい

アカペラという広い海域を泳ぐかと言えばそうでもない。

いなせ、とは。

こんばんは、つかたんです。

年末ですね。アカペラの現場の方は少し前に現場納めして参りました。(ジャニの現場は京セラドームでカウントダウン)

 

と、いう訳で。

アカペラブログ、もう1年も放ったらかしてました。

久々に、徒然と。いいことも悪いことも言います。全肯定出来ない仕様。

 

INSPiの17周年記念ツアー「17(いな)せだネ☆」が12月8日から15日までの2週間で東名神と、3カ所6公演行われました。

結果、東京神戸の4公演参加でした。12月8日東京昼夜、12月9日神戸昼夜。

 

セトリは杉ちゃんがTwitterに上げてくれたのかな。

ありました。セトリ。やったね。

最近はSNSが発達したもんで、数年前からライブ終わる毎に誰かがツイートしてくれててありがたいですね。

洋楽になると途端にわからなくなっちゃうから。

 

ここからツアーのレポとか出来ればいいんだが、ちょっと今回は道を逸れて。

最近思う事をだらだらと。読み返したら長かった…。4300字ぐらい。

 

でまぁ、まず今回のツアー総評としては「うーん、まぁ、プラス、かなぁ。」というのが正直なところ。

基本的に内輪で盛り上がってるのってアカペラ界の良いところであり、悪いところだと思っていて。

まぁ、ワタシも進んで交友関係を広める方ではないので、どのくらいの人数がどのぐらいのタイミングで新規として輪の中に入って来ているのかはわからないのですが、良くも悪くも人が入れ替わると軸がブレるもんで。

まぁ、軸がブレた結果として人が入れ替わっているという結論も立たなくはないな、と思いつつ。

ここ数年で少しずつ変わりゆく客層と、提供されるものにモヤモヤを抱いていた事は紛れもない事実です。

 

平成も終わりに近付き、SNS・デジタルコンテンツなどの発達と共に、CD・DVDという「形に残るもの」が淘汰されていく時代ですから、アーティストとしてもデジタルに対応していくのが当然であり、必然であるんだろうなぁと思う部分もあります。

ここで敢えて「You Tubeにカバー曲をアップする」という非常にグレーな部分をつついて行こうかと思います。

 

INSPiの公式チャンネルから放たれるカバー曲の数々。遡ると6年前の投稿に行きつきます。2012年2月24日、「INSPiのココロ歌100選」

なつかしー。懐かしすぎて涙出るやつ。

これに関してもほんと色々有りすぎてこれだけでブログ5件ぐらい書けそうですね。書きませんが。

 

それからまた色々インスピ浪漫劇場とかもありつつ、3年前、2015年1月29日。

「本気でやってみたシリーズ」

来ました。INSPiが譜面付き動画として、ただ歌うだけでなく動画の下半分に譜面を載せるという企画ですね。

譜面付きと聞いてワクワクして開いたら当然のように五線譜が5人分しか載ってなかった時に受けた衝撃も、つい昨日のことのように思い出せます。ナツカシー

そこから何の火が付いたのか、INSPiはのめり込んでいるのか、飲み込まれているのか傍目では区別が付かないぐらいの勢いでこのシリーズを更新し始めます。

「ココロ歌」では定点カメラに揃いの衣装、合唱なのか、アカペラなのか、見分けがつかないぐらいにギリギリのラインを歩いていましたが、「本気シリーズ」は全く違う「映像編集」という武器を手に入れ、切ったり貼ったり重ねたり伸ばしたり、画面酔いカメラ酔いドンとこい、最新動画モンキーマジックではポケモン効果*1狙ってんじゃないか、ってぐらいの光量差。

……うーん……。

 

賛否両論あるかと思いますが、ワタシは基本シンプルな方が好きです。何故なら余白で色んな考察が出来るから。この辺は己の血に流れる小林賢太郎イズムをひしひしと感じます。(わかんない人はggって)

 

また、ワタシの友人にすれば耳タコな勢いですが、ステージ明かりとして使われるLEDライトが嫌い。まー、キライ。親の仇かってぐらい好きじゃない。

灯体一つの安さとか電球寿命におけるコスパとか考えると、一台で何色にも変化できるのはまさに同じ灯体配置で様々なアーティストが歌うライブハウスには持ってこいなのはわかっているんです。

でもね、のっぺりするんですよね、LEDライトって。

この辺は好みなので「あののっぺりがいいんや!」って人も勿論いるとは思いますが。(いないかな)

でもイヤなの。いくらスモークを焚いても光の筋が出ないあの平坦さがイヤ。

 

歌って物語だとワタシは思うんですよ。恋人たちだったり、友達同士だったり、親子だったり、そういった登場人物がいて、目の前の相手に素直に伝えられないようなことをメロディに乗せて届けたり、またその様子を描いたり。

誰かの想いがあるから、そこに言葉が生まれて、メロディの力を借りて飛び立つんだと思ってます。ミュージカルが好きな人にとっては特に、歌ってそういうものだと思うんですよ。*2

 

で、何が言いたいかって。

本気シリーズは、デジタルコンテンツとして映像を付属させるにしては映像の比率が歌に対して極端に軽すぎる。

と、最近のワタシは思う訳です。

ただ、その動画を見てファンになってくれた方もいるという事を鑑みると、やはり一概にはNOと言えないというか。

アーティスト本人たちが「これや!」って出したものを「すごい!」って見て、ライブにまで来てくれるファンの間に、価値観の差異は生まれていない訳で。ならば逆にワタシの方がイレギュラーなのではないのか。そうも考えられる訳です。

 

ここから一気に時系列がごちゃごちゃしてくるのですが。

「本気シリーズ」「DaiSpi」「ペラリーマン」そして「伸二さん休養」

人間ってまぁまぁ個々のポテンシャルの問題もあるけど、一度に複数の事象が起きると感情の持って行きどころがわかんなくなっちゃうんだよね。

つまり、「何となく自分が追い掛けている作品に対しての物足りなさを感じ始めている頃に一人増えることと、一人減ることを体感すると、自分が一体何に対して不満を持っているのかが分からなくなってしまう」という状態に陥ってしまうんです。

ペラリーマン生活が始まってからは、

「ライブは次いつあるかわかんないから絶対行く」

「ライブ行ったらいつもと何か少し客層が違う」

「いつもと何か少し盛り上がり方が違う」

「っていうかそもそも人数が違う」

「出てる音が違う」

「ネット配信リアルタイム視聴できないのが増えていく」

「たまに見ると何かコメント欄の反応が自分と違う」

「価値観の差異を覚えるのは自分だけなのではないか」

「でもライブは他人と楽しみ方が違ったってずっと楽しいから行く」

「でもやっぱり反応の違いに戸惑う」

みたいな事がエンドレスでループしていくんですよね。

 

ここで、周りとの温度差について行けなくて離れるのが多分一般的なんだろうなって思いながら、気付いたら伸二さんが休養から帰ってきて、CDが出て、デジタルシングルが出て、ライブがあって、また伸二さんの休養があって、動画がアップされて、伸二さん帰ってきて、17周年ライブ。

数えれば干支一回り。阪急三宮駅でのストリートライブ、開始が直前で早まったおかげで遅刻して、ライブ何曲目かだった「め組のひと」を歌うINSPiを初めて生で見てから12年。

そして今回、17周年記念ツアータイトルは「17(いな)せだネ☆」

 

何か怖いぐらいに物語じみてるんだけど、残念ながら偽りない事実で。

挙句ツアーの終盤、17せメドレーから、懐かしのクリスマスメドレー、そして本編最後のアイシテル。

畳み掛ける様にフラッシュバックする色んな記憶に気持ちが付いて行かないまま、アンコールで「粉雪」

 

粉雪が僕らを巻き戻して

出逢った頃の気持ちを胸に甦らせてくれる 

忘れない あの時感じた事

空に誓うよ いつでも君が側にいてくれますように

 

何かもう、あーーーーってなった。なるしかなかった。語彙の消失。

ジャニの現場で軽率に「エモい」とか言ってるけど、多分そういうんじゃない何か。

それがぶわーーーって押し寄せてきて、正直今でもまだ飲み込めてない。

個人的には平均以上は語彙を持ってる自覚があっただけに、この感情に相応しい言葉を見つけられずにいるのがすごく気持ち悪い。

 

ただ、12月8日の表参道GROUNDでINSPiのライブを見て、「また明日も見たい」って翌日神戸のチケットを買うぐらいの力はそこにあったんだな、って思った。

 

正直まだまだデジタルコンテンツとしての動画クオリティとか、番組クオリティとか、今のINSPiとファンとの距離感とか、ライブでのハプニング対応、純粋なハモリの精度、ライブトータルクオリティの変化とか。そういうのに付いて行くには消化する時間がもっともっと必要なんだと思うんだけど、多分ワタシはまた性懲りもなく7月の前半土日をINSPiライブで埋めるんだろうなぁっていうのは何となく感じていて。

ずっとずっとINSPiを宝物のように大事に大事にしてくれるファンの方とか、新しくガッツリ精力的にコメントとかリプライとかして付いて来てくれるファンの方とか、そういう人たちにとっては「文句言うなら来んなよ」ぐらいの気持ちかも知れないけど(そんな口汚くはないか)

でも、何か、もうちょっとだけあーだこーだ言わせて欲しい。

褒める人はいっぱい居るからさ。ちょっとぐらいね。一人ぐらい紛れてても許して。

 

で、今回のタイトル。

「いなせ」って「鯔背」って書くんですって。鯔、イナ。読み仮名違いはボラ。あのボラ。

「粋でイナセな」とか言いながら、ボラだって。(正確にはボラの幼魚)

まぁ、昔はボラも高級魚だったらしいけど。ちょんまげ時代の月代の青さをイナの青さと掛けてたみたい。

イナって、イナ→ボラ→トドって名前の変わる出世魚なんです。

じゃあ、イナがトドになるまでは追っ掛けててもいいかなーって。勝手に。

トドになるまで何年掛かるんだろ。わかんないけど。

わかんないけど、何かもうちょっと気持ちの整理が付くまでは眺めてようと思います。

 

ブログに書いたら何かまとまるかと思ったけどそうでもなかった。

ここまで読んでくれた人いたらありがとうございます。

一切アルコール入ってないけど、居酒屋で管巻いてる人みたいになった。

年の瀬に何やってるんでしょうね。

ブログ2本書くつもりだったけど、既に4000字オーバーで4時越えなのでもう一本はまた今度。

ではまた年明けに。諸々のカウントダウンライブ行かれる方は楽しんで。ワタシは京セラドームのどこかでうちわを振って年を越します。

良いお年をお迎えください。ではまたどこかで。

つかたんでした。

*1:ポケモンのアニメで画面上の強い光の重なり合いで体調不良を訴える子供が続出した事件より

*2:勝手に巻き込んだけど、そうじゃないミュージカルファンの方いたらすみません